春城昆明◾️悠久中国茶の旅

※時間できたら茶葉の写真も掲載していきます!

こんにちは。

6月5〜11日の間、中国の西安と雲南省の昆明に茶葉の買い付けに行ってきました。
この時期は京都の吉田山で大きなお茶のイベントもあるので、非常に心苦しいのですが、5月末から6月にかけては中国でも新茶が出揃い、価格が安定してくるころなので、どうしてもこの時期に中国に見に行きたいです

2店舗経営していると忙しくて最近めっきり中国語の勉強をしていなかったので心配でしたが、なぜか言葉で困ることがほぼありませんでした。雲南の初対面の人たちでの話ですら、わりと聞き取れました。

西安は過去に紹介したので、今回は昆明です。
昨年も昆明には足跡をつけたのですが、大理から西安に移動する際に空港を利用したのみで、実質今回が初めての昆明です。
丸二日+半日という感じで、時間は長くはありませんでした。

これはホテルです。1泊2千円くらい。达阵酒店というところです。

でかいベッドが2つありました。スタッフさんも親切でした。

雲南の人は親切で陽気な人が多い気がします。

まずは料理

  • 米線
    雲南に到着してまず食べた料理、米線です。これは米を用いた麺の料理です。中国全土で食べられますが、雲南省の人はこれが大好きです。なぜかは分かりません。でも朝昼晩と食べます。雲南にとって米線は特別な存在のようです。2枚目は2日目に食べた行列の店の米線ですが、初日に食べたものの方が好みでした。
    ちなみに中国の八道料理の中に雲南料理はありません。定義的には四川料理に属する料理になりますが、四川料理とはかけ離れた味付けのものも多いと感じています。
    一般的に南部の人は辛いのが得意と言われているので、雲南も辛いものは多いですが、少数民族の料理や豊かな自然で手に入る新鮮で美味しい食材を使った料理が特徴的です。


  • 豆花米線
    雲南は豆腐もたくさんあります。これは豆腐の米線です。特にこれは昆明の特産のようですね。

  • 焼小瓜
    でかいきゅうりを焼いたものです。きゅうりより甘く、焼いた香ばしさが絶妙でした。
    味付けは薄めで、食材の甘味を楽しむ感じの料理が多いですね。

  • とうもろこし
    中国のとうもろこしはいろんな種類がありカラフルです。これは白色でねっとりした食感です。紫のものが甘くて好きです。

  • 迎興園
    ここは観光地でもある昆明の最も有名な場所、滇池の近くにあるレストランで、地元の人しか行かない場所とのこと。日本のお茶仲間の方に紹介していただいたお友達さんが連れてきてくれました;;
    どことなく店の雰囲気が昨年リンツァンで行った地元の店のそれに似ています。なぜかレストランの壁に僕の大好きな曲、晴天の歌詞が書いてありました。雲南の青い空をイメージしているのでしょーか。

・牛肝菌
この右下の料理は菌子(ジュンズ)です。まあキノコのことなんですが、きのこ(蘑菇)とはちょっと違いがあるようです。菌子は地面に直接生えるでかいキノコのような存在…、と言っていました。僕には違いは分からんです;;
味はめちゃうまです。ねっとりした食感に、深い大地の森の味がします。雲南のキノコ料理はどれも本当に美味しいです。

・金雀花
これも雲南でよく食べる気がします。肉と野菜を卵とじしたものです。うまいです。味はあっさり。

・泰族炒牛肉
泰族の料理です。味付けはご飯に合う感じ。うまいです。

・豌豆尖汤
豆科の青野菜を煮込んだスープです。素材の旨みを絞り出した広東料理のような味でした。中国のこういう見た目のスープは野菜の味が染み出していて、お腹に優しいので大好きです。


  • ライチ、マンゴスチン、びわ
    これだけ買って全部で200円くらいです。味は特別うまいというほどでもありませんが、普通にうまいです。中国にいる間は毎日出店やスーパーで果物を買い込み、ホテルでいそいそと食べます。
    そのために僕はキャリーケースに折りたたみのフルーツナイフを入れています。日本の果物は高すぎ!

  • パッションフルーツ火鍋
    この火鍋の食べ方も少数民族独自のものです。雲南の人は、酸っぱい、辛い、が特に好きです。この火鍋はまさにその二つを感じる味付けです。
    肉にタネのようなものがついたので、山椒かと思い避ける癖があるのですが、これはパッションフルーツのタネなので避ける必要がありません^^
    この店は牛肉も新鮮でした。羊はなかった。羊はスープに香りを付けてしまうので、使わないのかと思います。

  • 大理カクテル
    大理をイメージしたカクテルのようです。おそらく扎染(中国三大染め物)ですね。色も似てます。横についてるヤギのミルクの発酵菓子は僕でも食べれないくらいまずかったです。

観光地

四季如春(四つの季節がまるで春)と言われる雲南省。
…この言葉は誇張です笑
南部のシーサンパンナは常夏ですし、北部は雪が積もります。
でも昆明は冬は5度前後、夏は25度前後と、比較的この言葉のとおりではないでしょうか。
私は6月上旬に滞在していますが、西安が35度くらいだったのに対し、昆明は20度を切っていました。
周りはみんな上着を着ています。僕は半袖半ズボンでした。寒かった。


  • 滇池
    昆明といったらここ。というか雲南といったらここ、くらいのイメージがある大きな湖です。滇の漢字は雲南を意味する漢字です。
    このほとりで陶笛を吹くのが夢だったので、持って行って吹いてました。
    おもしろかったので散歩道に直播区(ライブエリア)があったことです。そのエリアではみんなが何かしらのアプリでライブをしていました。僕もインスタライブをしました笑
    ちょっと天気は悪かったのですが、気持ちいい場所でした。

  • 昆明老街
    とてもにぎやかな観光地です。レトロな店からモダンな店まで色々ありました。雲南は翡翠が有名なので、翡翠の店が多くありました。
    雲南の歴史的な建物を再建した場所で、おしゃれなカフェが多く夜になると演舞もするみたいです。
    僕はあまり興味なかったので行きませんでしたが、地元民にも人気のようです。

  • 大観新農貿市場
    昆明で一番人気の市場です。値段はちょっと高めらしいですが、全ての食材が揃うということで、地元の人も行くようです。
    キノコ、野菜、果物、いろんな肉、虫、、、色んな種類の食べ物が盛りだくさんでした。
    ここでとうもろこしやお菓子、果物を少し買って滇池で食べました。
    閉まるのが早いらしく、夕方までには行った方がいいようです。
    見たことない野菜、果物が並ぶ

    肉が旨そう。

  • 南強歩行街
    ここは夜一番賑わう街です。ホテルからかなり近かったです。ここですごくお値打ちで値段交渉もできる本物の翡翠屋さんをみつけたのですが、インスタライブ中だったのでライブを見てくれている方にも一つプレゼントで買いました笑
    今回の旅のライブで一番盛り上がりました^^
    他にも果物の店や雑貨屋、レストランがたくさんありましたね。

  • 旧線路?
    歩いていたらたまたま見つけた廃線です。みんな散歩してました。

  • 翠湖
    ここも昆明の有名観光地です。事前にお茶屋さんから老人が踊ったり歌ったりしてるだけでつまらないよ、って聞かされていたのですが、若い人のフォトスポットにもなっており、老若男女がいました。

    数百年の文化と庭園芸術が融合した公園で、近接する学校は中国で唯一原型をほぼ完全に保存された仕官学校だそうです。

    ここで中国人の観光ツアーの人たちに写真を撮って、と頼まれたので撮りました。
    日本人とばれないですね。ばれてもいいですが。

  • アリペイバイク
    観光地とは違いますが、支付宝で乗れる電動自転車です。こんなの前まであったかな・・・美团のアプリで乗れる自転車しか知らなかったです。
    外国人は支付宝しか設定できないのですが、これでやっと外国人も中国でぶいぶいバイクに乗れるようになりました。

    僕の夢は雲南省で暮らしてバイクに乗ることでした。微妙に夢が叶いました^^
    超気持ちいいーです。
    しかし交通ルールがよく分からんので、周りに付いていくように乗っていました^^;

    中国は右側通行ですし、赤信号でも右折はいつでもしていいというルールがあったり、日本とは違うところが多いので、その辺は注意が必要です。

お茶情報

さて、やっとお茶のお話です。雲南といえばプーアールです。

実際は紅茶や白茶も力を入れて作っていますし、場所によっては緑茶や黄茶も烏龍茶もあります。もともとプーアール茶というのは雲南省が類稀な自然環境の中で育つ非常に質の高い茶葉を周りに誇示するために作り始めたものであるので、当然その茶葉を用いて他のお茶をつくれば美味しいわけです。

そのため、製茶技術が高いというよりかは、あまり余計なことをしない、という点が重要な地域でもあります。プーアール生茶なんかは特にそうですね。
とはいえ発酵を行うお茶は発酵時の環境管理が重要です。

日本人は静岡県や宇治市の膝丈くらいの茶樹の茶畑を見慣れていますが、雲南では樹高30mとかもあったりしますので、別世界のお茶として魅了されるのです。


  • 南窝茶城 临沧茶农直业营店 緑茶
    茶城なので色んなお茶屋さんがありますが、このお店は僕が昨年リンツァンにいるときにお世話になった会社の直売店です。
    昨年野生紅茶を追加で買いたかったので、新茶のプーアールを色々見にきました。
    こちらで見せてもらった緑茶、雲南銀丝緑茶がものすごく美味しかったので二種類を購入。現在お店でも出しています。(1200円)

    甘い果香が強く、緑茶の渋みと苦味は一切ない本当に美味しい緑茶です。これ以外の緑茶を飲めなくなりそうです。今当店で一番おすすめの緑茶かもしれません。

  • 野生紅茶
    樹齢800年の茶樹の紅茶。ものすごくトロピカルなスペシャルティーです。まるでバブリシャスのフルーツ味を噛んでいるかのような、着香したかのようなトロピカルさです。この味は原生林で育った茶樹だけがもつ野韻と呼ぶようですが、少し理解しづらい余韻ですね。

  • 紫芽生茶
    プーアール茶樹の古樹の若葉で紫色に近い状態になるものがあり、その若葉だけを用いた希少なプーアール生茶です。お茶にはぶどうと同じポリフェノール等が含まれていますが、その発色が強く出ているものです。
    優しくまろやかなですが、濃厚な味がする高級茶ですね。

  • 雄达茶城,云南茶叶批发市场
    この二つの茶葉市場は隣接しており、ほぼ同じ場所にあります。
    ここにある“下关沱茶”さんが黄茶を製茶しているとのことで、製茶方法や味を見せてもらうために行ってきました。黄色茶は安徽省や四川省のイメージですが、雲南のものは珍しいです。

  • 蜂蜜黄茶
    ハチミツのようなべったりとした甘味ではありませんが、蜂蜜を思わせる風味と果香がある美味しい黄茶でした。製茶は一般的な悶黄のようです。中葉種を用いています。

  • 下关沱茶
    プーアール生茶です。生茶の中には梅の香りがするものがあり、それは梅子香(メイズシャン)と言いますが、これはその味のあるものです。
    下关とは、別のところで製茶した意味があり、このお茶はシーサンパンナの茶葉を大理に運び、そこで製茶したものになります。また、沱茶はこのお椀形状のことをいいます。
    重慶でもこの形状の生茶を多く見ました。味は全くの別物ですが。
    これも珍しいお茶ですね。

先日歩行街でライブしているときに、カナダにいる中国人の方がライブに入ってきて昆明にいるならうちの店に来てくれ、と連絡があったので行きました笑
面白い出会い方です。このような出会い方をしても安全なところが今の中国ではとても楽しいですね。
シーサンパンナの莽枝に茶山がある農家さんのお店でした。
かなり質の高いお茶を扱っておられました。製茶過程をみてもとても清潔。
また、森のお茶なので1煎目からしっかり美味しくいただけるタイプの生茶でした。

これは僕の感覚ですが、山の生茶は余韻が強い代わりに4、5煎いれるまで本来のおいしさは全く出ません。森林のお茶も同じですが、1煎目から美味しく飲めると思っています。

  • 莽枝山
    メコン川の西側は勐海と呼びますが、反対側はもともと高級茶を作っていた易武とその近くに莽枝の山々があります。地図はこんな感じです。
    この写真を撮らせてもらったのはこの山の茶農家さんの昆明直売店です。今回の旅の中でもトップクラスに質の高いプーアールを作っておられました。
    全く苦味がなく、舌をざらざらさせる酸味のようなものもなく。
    悪い生茶は苦味よりいやな酸っぱさが舌を刺激するのが気になります。

  • 虫糞茶
    これはジャコウネコのお腹で発酵させたコーヒーならぬ、毛虫のお腹で発酵させたお茶です。びっくりするくらい高いお茶でした。そらそうですよね、量とれないでしょうし。
    少しだけ飲ませてもらいましたが、あまり美味しくはなかったです笑
    でもカフェインがないとのこと。また、毛虫は自然にやってきて木につくそうですが、このお茶を作れるということは良い生体環境をもった山だといえます。虫の名前は今確認中です。

今回はこんなところです。

いつも昆明の空港から出発する時は朝が早いです。7時発の飛行機とか。
僕は朝方なのでいいのですが、碧螺酒店というホテルにいつもお世話になっていて、一泊2000円程度でもちろん外国人も泊まれて空港までの送迎もついています。
ホテルも超綺麗です。めっちゃおすすめ。
大理や麗江、临沧はもちろん好きなのですが、流石になんとなく田舎すぎて外国人が住める感じではない気がしています。でも昆明なら外国人も多いですし、なんとなく住める気がします。

雲南に住みたいなあ…

ではまた^^