安吉県、安吉白茶、黄金芽の買い付け■悠久中国茶の旅

こんにちは。

8月30日~9月2日の間に、杭州の茶葉会社さんと商談、安吉県の安吉白茶市場に行っていました。
安吉白茶といえば、そんなに有名なものがない安吉が数年で中国で有名になったチャイニーズドリームなお茶です!
アミノ酸含有量が通常の緑茶の5倍近い10%前後あり、非常に優しくも濃い甘みを持ったお茶です。
私の勝手なイメージですが、日本人女性がこれを好きだという方が多い気がします。

さてさて、お茶の話は後半として、まずは安吉県についてです。

■安吉県

特になにもないです!笑
白茶以外の目立ったものは本当になにもないと思います。
そしてこの地で白茶というと六大茶の白茶ではなく、緑茶のことを言うのでややこしい。。
歴史上目立ったなにかがあったわけでも、超有名な文豪を輩出したわけでもなく、、
ただ、自然豊かで、杭州から1時間程度で来れる場所にしては空気も綺麗だし、生活リズムもゆっくりです。とてもいい場所だと思います^^

こちらは「士菜(シーツァイ)」という郷土料理です。
安吉の料理はとても美味しかったです!味付けは何を食べても結構濃い目でした。

この魚料理はドジョウです。海が遠いわけでもないですが、川魚が多いようですね。
緑の野菜は「臭菜(チョウツァイ)」という野菜です。同じ名前の野菜を雲南省でも食べましたが、味は全然別でした。
雲南の方は料理する前だけ臭く、今回のこれは食べるときも臭かったです笑

友達と一緒に食べたのですが、初めて食べた味だったようです。友達も美味しいと言っていました。
豆のような味に臭豆腐のような臭みが混ざった感じです。

朝と夜は公園を散歩し、昼は安吉白茶市場で色々な話を聞きました。

この会社の女社長さんと小一時間お茶を飲みながら談笑。
人柄も良く、あちこちで試飲した結果、この会社の茶園の白茶がとても甘く美味しく感じました。

白茶事情を色々と教えてもらいました。

■安吉白茶、黄金芽

左が安吉白茶、黄金芽です。
葉っぱの形は見た目はほぼ同じ、緑か黄色かで見分けます。
両者とも変色型緑茶ですが、安吉白茶は明前のころ白くなる時があり、黄金芽は日光を受けてゆっくりと黄色に変わっていきます。

黄金芽の味わいは少し苦みがあり、後味に甘みがきます。私はどちらかというと黄金芽が好きです^^
白葉一号という品種の樹から作られるお茶ですが、1970年代に発見された比較的歴史の浅いお茶ですね。
瞬く間に中国全国に広がったようです。

■安吉紅

正式名称は、茶の字はなく、安吉紅、のようです。
安吉白茶の葉を用いた紅茶です。味わいはジャガイモのような香ばしさ、長く続く甘さ、そのように例えられます。

…正直に書きますと、このお茶を否定する気はありませんが、私はこういった有名緑茶の茶葉を用いた発酵茶があまり好きではありません;;
特に龍井紅茶や安吉紅、九曲紅梅等もそうなのですが、どれも同じ味に感じます。せっかく強い甘みを持つ緑茶に向いた茶葉であるのに、発酵によってアミノ酸が失脚し、ポリフェノールに変化することで、香ばしさばかりが前面に出た紅茶になっている気がしてしまうからです。
どれも同じような、ジャガイモのような香ばしさのある紅茶です。

勿論、これはこれで美味しいのですが、紅茶を飲むなら別のものを選びたいなーと思ってしまうというところです。

★★★★★

今回中国では思うところが色々とありました。
中国に着いて空港の外に歩き出した瞬間、母国に帰ってきて安心したような感覚があり、
日本にいるときいかに自分がストレスを抱えて生活しているのかが分かりました。
杭州であいさつ回りをして夜タクシーで安吉に行って、その道中とても遠くまできたなーという感覚もありませんでした。
中国では、内卷(ネイジュエン)といって、国内の就職や大学入試の競争が熾烈を極めます。
日系企業に入る以外で中国に行ったとしても、日本人が生活する方法はないでしょう。

でもやっぱり、それを分かっていても、いつか中国での生活リズムがゆっくりしたところで暮らしたいです。

そのために今私にできることは何なのでしょうか。

大陸の夜の暗い空に浮かぶ白い雲を見上げて、そんなことを考えていました。
もう日本に居場所はない気がします。中国にもないかもしれませんが。。笑