こんにちは。
茶器大量入荷しました!
一通りオンラインショップにあげています。
紫砂蓋碗など珍しいものもたくさんあるので、ぜひのぞいてください^^
中国茶、アジア野草茶、茶器の販売〜World Tree 〜 (stores.jp)
大量に茶器が届いたこともあり、今日は茶器の話と僕のお気に入りの茶器の話をしたいと思います。
一口に茶道具といっても色々あります。
これは僕の考えですが、
お茶を美味しく飲むだけなら中国の茶器を一式そろえる必要はありません。
勿論使いやすいもの、保温しやすいもの、丈夫なもの、等等メリットはあります。
お茶も同じです。生きていくだけなら水を飲んでいればいいです。
お茶には健康効果がありますが、漢方や生薬よりも成分が凝縮されていないので、劇的な改善を見込んで飲むものではありません。
ではなぜこのような道具を使って、美味しいお茶をいれるのか?というがお茶文化の観点だと思っています。僕は根っからの理系なので、基本手間をかけたり効率の悪いことをしたり筋が通っていないことがとても苦手です。
なので、お茶を学び始めた当時はなんでわざわざこの道具を使うんだ?と疑問がいっぱいでした。
一つ一つ先生に教えてもらったり、中国で茶人に質問したりして、自分の中でこれらの道具を使う理由を整理していきました。
まず、茶器には以下のような種類があります。
■主な茶道具
・蓋碗
蓋つきのお茶を淹れるもの、磁器製が多い
・茶壺
保温性が高く、上からお湯をかけてさらに保温可能。磁器製、紫砂(ずしゃ)製が有名
・茶海
蓋碗、茶壺でいれたお茶を一度茶海にうつし、そこから杯子にうつす
・杯子
コップです。日本のコップより小さめのものがおおいです。
・茶板
上記の茶具を使ってお茶をいれる際に、下に置く板です。木製、石製のものがあり、茶板自体にお湯を沸かす機能をもったものもあります。また、杯子をお湯で洗う際にそのままじゃばじゃば茶板にお湯を流し、排水できるものもあります。
・水盂
茶板に排水機能がない場合、不要なお湯、残ったお茶を捨てるためのもの
・茶具
茶葉を蓋碗、茶壺に入れる際の鋏や、餅茶を割る際の道具等をさしておくペン立てのようなもの。
僕は温度計なんかもいれてます。
・茶巾
フキンです。提供する杯子を拭きます。
これ以外にも色々とありますが、基本はこの辺りを使えたら問題なく美味しくお茶を淹れることができます。
実際、私が家で一人で飲むとき、中国人のお客さんが家に来た時、この道具を全てセットするかというと、そうではありません。商談とかするなら別なのかもしれませんが。。
ひとつづつ、使う理由を説明します。
これらは、科学的であり、科学的であってはいけないものです。
■茶道具の使い方、使う理由
・蓋碗
受け皿は地面(地球)、本体は人間、蓋は天空を示します。地に立つ人間は水を受けて浮かび上がり、水を吸う代わりに旨味を外に出し、比重が重くなるとゆっくり沈んでいきます。2煎、3煎とお湯を注げば再び浮きますが、すぐに沈みます。蓋碗は世界を示しています。
中国の茶葉は基本手摘みであり、日本もののようにバラバラではありません。なので蓋を茶こしにして蓋碗から直接飲むこともできます。(僕も一人なら基本そうしています)
蓋をできるので、コップにティーパックより保温性が高く、浅くて広いのでコップより洗うのが楽です。
また、少量ずつお湯をいれて味を出す中国茶に向いています。
あと、これで飲むと一気に中国感、雰囲気がでます。
・茶壺
茶壺の上からお湯をかけることで、中身を薄めず保温が可能です。
僕はサーモスのコップも愛用していますが、熱湯をかければ、サーモスのコップにいれるよりも瞬間的な保温力があります。なので、烏龍茶や紅茶のように熱湯でより香りが立つ茶葉を淹れる際には茶壺が向いています。ただし、ダイレクトに飲むと熱すぎるので、別途杯子を準備する必要はあります。
・茶海
蓋碗、茶壺でいれたお茶を移すことで、茶海の中で味を均一にします。
蓋碗から直接飲んだ時と、茶海に移してから飲むのでは全然味の均一性が違います。
人に提供する際や、試飲してもらう際には、茶海に移す方が味を分かってもらいやすいです。
ただ、洗い物が一つ増えますし、一人で楽しむときには不要と思います。
僕のおすすめガラス茶海に直接茶葉と熱湯を入れて飲むやり方です。最も楽に中国茶を楽しめます。
・杯子
保温しておく方がいいお茶は、茶壺にいれておき、少しづつ杯子に移して飲むと常に熱い状態です。
少し冷ましたい場合は杯子に移して少し待てば、杯子は冷えやすいので調整がしやすいです。
・茶板、水盂
排水ができるのは単純に便利です。あと、石のかっこいい茶板はテンションがあがりますね^^
・茶具、茶巾
作業ができれば何でもいいです。人に提供するものなので、清潔なもので作業ができればいいでしょう。
素材、見た目云々よりも、自分の手を使わず相手に安心してもらうためのものですので、道具を清潔に保つ意識が必要です。
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いかがでしょうか?
冒頭に科学的やらなんやら書きましたが、お茶というのは文人たちが自分を見つめなおしたりする際に文学的に作り上げた世界でもあります。なので、その世界に浸りながら手間をかけて飲むというのいいもの、ということです。
僕はサバゲーをやっていますが、闘うためだけなら使いやすい銃が一つあればいいです。なぜいくつもほしくなるのか。。
知り合いの散髪屋さんの店にはかっこい髭剃りがたくさんあります。朝起きてかっこいい髭剃りでひげを剃るとテンションがあがります。
おそらく茶道具もその感覚です。磁器や紫砂でできた昔ながらの道具を見ていると、色々集めたくなり、つかってみたくなり、手間をかけてみたくなる。その中に少しづつ、自分なりの意味を見出していければいいと思います。
僕の理解と考えなので、いろいろな意見があると思います。
特に僕は日本の中国茶アドバイザーのなかでは下っ端も下っ端の超若手ですので、ご指導ください笑
日本の茶人の方々、いろいろお考えを教えてもらえると幸いです(^^)
長くなったので、僕のお気に入りの茶器の話は次回にします(^o^)笑